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女性プレコンセプションチェック

1.女性プレコンセプションチェック

プレコンセプションチェックとは

プレコンセプションチェックとは、将来の妊娠や出産に向けて、現在の体の状態をあらかじめ確認しておくための健康診断のことです。

「プレ(前)」と「コンセプション(妊娠)」を組み合わせた英語「preconception」からきています。
「ブライダルチェック」と呼ばれることもありますが、近年では結婚の有無に関わらず、自分のキャリアやライフプランに合わせて妊娠に備えるという意味を込めて、この名称が浸透してきました。

妊娠してから初めて産婦人科を受診する方も多いですが、実際には妊娠が分かる頃には既に胎児の重要な器官が形成され始めています。
そのため、妊娠を考える前の段階で自分の健康状態を把握し、必要に応じて生活習慣を見直したり治療を受けたりすることが、母子ともに健康な妊娠・出産につながると考えられています。

女性プレコンセプションチェックでは、血液検査や超音波検査などを通じて、貧血や感染症の有無、卵巣の状態、子宮の健康状態などを総合的に調べます。
そして、検査結果をもとに医師から生活習慣のアドバイスや必要な治療についての説明を受けることができます。

プレコンセプションケアとの違い

プレコンセプションチェックとプレコンセプションケアは、似た言葉ですが少し意味が異なります。

プレコンセプションチェックは、今回ご紹介している「検査」そのものを指します。血液検査や超音波検査などを行い、現在の体の状態を客観的に把握することが目的です。

一方、プレコンセプションケアは、検査だけでなく、その結果を踏まえた生活習慣の改善、予防接種、持病の管理、栄養指導、心のケアなど、妊娠前から始める総合的な健康管理のことを指します。
つまり、プレコンセプションチェックはプレコンセプションケアの一部といえます。

世界保健機関(WHO)や米国疾病予防管理センター(CDC)は、プレコンセプションケアの重要性を発信しており、日本でも厚生労働省が「プレコンセプションケア」の推進を掲げています。
これは、妊娠してからではなく妊娠前から健康管理を始めることで、妊娠中の合併症や早産、低出生体重児などのリスクを減らすことができるという考えに基づいています。

2.検査について

検査対象の方と受診のタイミングについて

プレコンセプションチェックの対象は、将来的に妊娠を希望しているすべての女性です。
特に以下のような方は、早めに相談したほうがよいでしょう。

・近い将来に結婚や妊娠を考えている方

・具体的な予定はないが、自分の妊孕性(妊娠する力)に不安がある方

・生理不順や生理痛がひどいなど、婦人科系の自覚症状がある方

・仕事のキャリアプランを立てる上で、妊娠の可能性を把握しておきたい方

受診のタイミングについて特に決まりはありませんが、妊娠を考え始めたらなるべく早い段階で受けることをお勧めします。
検査結果によっては治療が必要な場合もあり、妊娠までに時間がかかることもあるからです。
また、ライフプランを考える上で、20代後半から30代前半で一度受けてみるのも有用です。

既に婦人科の持病がある方や、妊娠に影響を与える可能性のある疾患(甲状腺疾患、糖尿病など)をお持ちの方は、妊娠を考える前に主治医に相談することが大切です。

検査内容

施設によってパッケージ化されている内容は異なりますが、一般的に以下の項目が基本となります。

  • 問診
    月経周期、月経痛の有無、既往歴、家族歴、生活習慣(喫煙、飲酒、運動など)、現在服用している薬などについて詳しくお伺いします。
  • 身体測定
  • 血液検査
  • 貧血検査(ヘモグロビン、血清鉄など)
  • 感染症検査(風疹抗体、麻疹抗体、B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV、トキソプラズマなど)
  • 甲状腺機能検査(TSH、FT4など)
  • 血糖値
  • AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査
  • 尿検査
  • 経腟超音波検査
    子宮や卵巣の状態を観察します。子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症などの有無を確認します。
  • 子宮頸がん検査
    子宮頸部の細胞を採取し、がんや前がん病変の有無を調べます。

これらの検査は、1回の受診で行えることが多いですが、月経周期によっては別の日に再度受診が必要な場合もあります。
一般的には生理が終わった直後から排卵前までの時期が、内診や超音波検査を行う上で最も状態を確認しやすいとされています。

ただし、血液検査による感染症チェックやホルモン検査などは周期を問わず実施可能な場合も多いため、婦人科や不妊治療専門クリニックで確認しましょう。

AMH検査の見方について

プレコンセプションチェックの中で、特に注目されるのが「AMH(アンチミューラリアンホルモン)検査」です。これは血液検査によって、卵巣の中に残っている卵子の数の目安(卵巣予備能)を測定するものです。

数値が著しく低い場合は、ライフプランを再検討する、あるいは早期に高度な不妊治療を検討するといった判断材料になります。
逆に、数値が極端に高い場合は「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の可能性が疑われ、排卵障害が起きているケースもあります。

AMHは自然妊娠の可能性を直接示すものではなく、数値だけで妊娠可否は判断できないため、医師の解説とともに総合的に判断することが大切です。

オプション検査

基本検査に加えて、個々の状況に応じて追加できるオプション検査も存在します。

子宮頸がん検診:妊娠中にがんが見つかると治療が困難になるため、定期受診していない場合は必須に近いオプションです。

風疹・麻疹以外の抗体検査:水痘(水ぼうそう)やムンプス(おたふく風邪)など。

ビタミンD・フェリチン測定:着床や妊娠維持に関係するとされる栄養素の過不足を調べます。

子宮内膜検査:着床環境を詳しく調べるものですが、これは主に不妊治療の過程で行われることが多いです。

検査後の流れ

検査結果は、通常1週間から2週間程度で出ます。
結果説明の際には、医師から各検査項目について詳しい説明があり、何か問題が見つかった場合は、その対処法について相談します。
検査結果に問題がなかった場合でも、妊娠に向けて生活習慣のアドバイスを受けることができます。

例えば、適正体重の維持、バランスの良い食事、葉酸サプリメントの摂取、禁煙、適度な運動、ストレス管理などについてです。
もし結果が「異常なし」であったとしても、それは「現時点での健康状態」を保証するものであり、将来にわたる永続的な保証ではありません。

定期的な検診を続けることが重要です。

3.費用と助成金

プレコンセプションチェックは、病気の治療ではないため、基本的に健康保険が適用されない「自由診療(自費診療)」となります。
費用は医療機関や検査項目の数によって大きく異なりますが、一般的な基本パッケージで2万円から5万円程度が相場です。

ただし、一部の自治体では、プレコンセプションケアの一環として検査費用の助成を行っているところがあります。

東京の助成について

東京都では、将来の妊娠を希望する夫婦や女性を支援するため、プレコンセプションケアに関連する助成制度を拡充しています。

代表的なものとして「東京都プレコンセプションケアに係る検査助成事業」があります。これは、将来の妊娠に向けて自分たちの身体の状態を知るための検査費用の一部を助成する制度です。

対象者:東京都内に居住する、妊娠を希望する女性(またはそのパートナー)。年齢制限(おおむね18歳から39歳以下など)が設けられている場合があります。

助成内容:指定の医療機関で受けたプレコンセプションチェックの費用に対し、上限額(例:数万円程度)までを公費で補助します。

利用条件:東京都が実施するプレコンセプションケアに関するオンライン説明会や講習を受講し、アンケートに回答することなどが条件となるケースが一般的です。

また、各区市町村独自で「風疹抗体検査および予防接種の公費助成」を行っている場合も多いです。
助成内容や対象年齢、上限額は年度ごとに変更される可能性があるため、受診前にお住まいの地域の保健所で最新情報を確認してください。

4.大手町ARTクリニックについて

女性プレコンセプションチェックは、単なる「病気の有無」を調べるだけでなく、自分の将来と向き合い、納得のいく人生を選択するための強力なツールです。
費用面においても、東京都のような助成制度を活用することで、心理的・経済的なハードルを下げることが可能です。

当院では【東京都プレコンセプションケア助成金】をもとに、

【しっかり・安心】 スタンダードプラン(女性)

【助成金でしっかりカバー】 ベーシックプラン(女性)

をご用意しておりますので、一度ご相談ください。

自分の身体を大切にすることは、未来の赤ちゃんを守ることと同義です。
まずは信頼できる婦人科を見つけ、相談の一歩を踏み出してみましょう。

 

参考文献リスト

・厚生労働省「プレコンセプションケアの推進について」

・日本産科婦人科学会「プレコンセプションケア」

・国立成育医療研究センター プレコンセプションケアセンター

・東京都福祉局「東京都プレコンセプションケアに係る検査助成事業」

・世界保健機関(WHO)”Preconception care for women and couples”

 

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